経営理念

ごあいさつ

薬学と書籍ビジネスの門外漢が立ち上げた出版社ですが,無事11年目を迎えることができました.一般的に起業後10年目に会社が存続している確率は2%程度といわれ,ましてや倒産・廃業が相次ぐ書籍ビジネスの世界で生き残ることができたのは,当社の運営方針に共鳴を頂いた多くの先生方の御支援の賜物であり,この場をお借りしてあらためて深謝申し上げます.

教育に関わる仕事をしていて,それ以上に二人の大学生を持つ父親として,日々感じるのが「日本の教育ってこんな風でいいの?」という思いです.世界ではそれぞれの分野で生き残るための強い心と深い教養を持つことを目標とし前提とした教育がなされているのに対し,日本ではその目標と前提なしに各論を中心とした教育がなされているように感じることが多々あります.これは大学を始めとした学校が良い悪いという表面的な問題ではなく,鳥瞰的視点に欠けた私達親世代を含めた社会の要請の結果であり,それが故に非常に根深い問題だと思っています.

家族の病気で病院のお世話になることが多くなりました.多くの医師が薬の選択に迷った際に,パソコンの脇においてある医薬品集を見て薬を選択しています.また,製薬会社からの資料を基に薬を選択しています.でもこれでは文系出身の私でもできる行為です.薬はまさにクスリにも毒にもなる非常に扱いの難しい物質です.この物資の持つ開発経緯と,その物質の持つ科学的特性を知り,薬がカラダと生活に及ぼすあらゆる可能性を吟味した上で,初めて薬が選択されるべきです.また,患者の生活と思いを第一義に考えたケアへの理解と実践が治療以上に大切です.残念なことに,このレベルで話をする薬剤師さんに,患者として,その家族として出くわしたことはありません.終末期を含めたクリティカルな状況に駆けつけてくれた医療関係者の中に薬剤師さんの姿はありませんでした.

生体と薬の関係を科学的に理解する力をもつ医療人の育成は薬学部が担うべき使命ですが,それと並行して,患者から逃げない強い気持ちと,患者とその家族を思いやる気持ちを持つ人間の育成もまた大切な使命です.

年を取るにつれ,これまで以上に医療のお世話になることは多くなるはずですが,私達の生活を支えようと頑張ってくれる薬剤師さん達に一人でも多く会えるような将来がなるべく早くきて欲しいと願っています.患者にとって何が大切か,何が問題なのか,どうすれば良くなるのか,自分で考え,それを実行する強い気持ちと,それを実現するための素養を持つ人材の育成は一筋縄ではゆきませんが,その一助となりうることを目標に事業を進めてゆきたいと思っています.当社のある書籍の副題に「eternal explorer」とつけたものがありますが,この言葉を忘れずに真摯に愚直に当社の運営を進めてゆきたいと思っています.



新会社【京都廣川リサーチ&コンサルティング】設立の御案内

2017年10月,次世代型の教育に関わる教材及びソフト開発・コンサルティング等,従来の出版ビジネスの枠に捉われない,提案型の新規事業を展開するための新会社「京都廣川リサーチ&コンサルティング」を設立しました.2018年早々には新会社の実績をお披露目できる予定です.新会社にもご期待下さい.

2017年10月1日
株式会社京都廣川書店
代表取締役
廣川重男

■ 略 歴 ■

1963年生まれ
1987年3月
神戸大学経営学部卒
1987年4月
丸紅株式会社入社

主に発電プラント・化学プラント向け大型設備ビジネス,及び,それにともなう新規事業の企画立案・運営を手掛ける

2007年3月
丸紅株式会社退社
2007年4月
株式会社京都廣川書店入社,現在に至る